ロト6の法則を4つ検定したら、全部が組み合わせの性質でした

ロト6の法則を探してここへ来た方が読んでいると思います。引っ張り、スライド、合計値、出目表。私も一通り試しました。
第1回から第2128回までで検定にかけたところ、4つとも差が出ませんでした。ただし「合計値が100〜170に77%集まる」のは事実です。乱数でも78%集まるというだけで。
ロト6の法則として語られているもの
よく見かけるのは、この4つだと思います。
引っ張りは、前回出た数字が次回もまた出ること。スライドは、前回出た数字の前後が次回に出ること。合計値は、6個を足した数が100から170のあいだに収まりやすいという話。直近の勢いは、最近よく出ている数字を追うやり方です。
どれも出目表やソフトの説明で見かけます。私も5年のあいだに全部試しました。
ただ、試したという言い方は正確ではありません。試して当たらなかった、では何も分からないからです。もともと当たらないくじなので、外れたことは法則の否定になりません。
そこで数えることにしました。第1回から第2128回まで、27年ぶんのデータがあります。
断っておくと、これらを紹介している人が嘘をついていると言いたいわけではありません。引っ張りもスライドも、実際に起きています。問題は起きているかどうかではなく、偶然より多く起きているかどうかのほうでした。
引っ張りとスライドを検定しました
まず引っ張りから。前回の当せん番号6個のうち、何個が次回にも出ているかを数えます。
43個から6個を選ぶので、前回の6個が次回に含まれる期待値は 6×6÷43 で0.837個です。
引っ張りの検定
実測 … 0.835個
理論 … 0.837個
p=0.871 → 差なし
ぴたりと合っています。
次にスライド。前回の数字の前後、たとえば前回15が出たなら14か16が次回に出るか、という話です。
スライドの検定
実測 … 1.553個
乱数でシミュレーション … 1.551個
p=0.940 → 差なし
こちらも差がありませんでした。
ここで大事なのは、スライドが起きていないわけではないことです。平均1.553個は起きています。ただ乱数でも1.551個起きるので、法則として使えないという話です。
この2つは検定しやすい部類です。前回の数字という、はっきりした基準があるからです。
逆にいうと、基準がはっきりしているのに差が出ないのは、かなり強い結果だと思います。27年ぶん、2,127組の連続で測ってこの一致でした。
合計値の法則は、法則ではありませんでした
いちばん引っかかったのが、この合計値の話です。
6個を足した数が100から170のあいだに収まりやすい、という説明をよく見ます。数えてみると、たしかにそのとおりでした。
6個の合計
実測の平均 … 132.4
100〜170に収まった回 … 77%
7割以上です。これだけ見ると、狙う価値がありそうに思えます。
そこで乱数で2万通り作って、同じことを数えました。
乱数でも78%が100〜170に収まりました。
身長にたとえると分かりやすいと思います。日本人男性の身長を測れば、多くが165センチから180センチのあいだに入ります。だからといって「165から180を狙え」とは言いません。そこに人が多いのは、そういう分布だからです。
ロト6の合計値も同じでした。1から43までの数字を6個足せば、真ん中あたりに寄る。端の値、たとえば21や255になる組み合わせは数が少ないので、めったに出ない。
合計値が100〜170に集まるのは事実です。ただそれは抽せんの癖ではなく、組み合わせの数がそうなっているだけでした。
ここを勘違いすると、損をします。合計値を100〜170に収めた組み合わせを選ぶ人は大勢いるので、そこは混みます。当たりやすさは変わらないのに、当たったときに分ける人数だけが増える。
実際に採点すると、間隔を均等にする癖は基準より20点低く出ました。合計値を真ん中に寄せる癖も、同じ方向に働いています。
直近の勢いも、出ていない数字も、同じ確率です
4つ目は直近の勢いです。ここ10回でよく出ている数字を追う、という考え方です。
逆に「しばらく出ていない数字はそろそろ来る」という反対の主張もあります。両方が同時に語られているのが面白いところです。
直近10回で分けた次回の的中率
直近10回に出ていた数字 … 13.92%
出ていなかった数字 … 14.05%
理論値 … 13.95%
p=0.645 → 差なし
どちらも理論値の13.95%に張りついています。
勢いのある数字を追っても、休んでいる数字を待っても、結果は同じでした。反対の主張が両方とも外れるというのは、なかなか珍しいと思います。
2,128回で一度も起きていないこと
検定をしていて、ひとつ気づいたことがあります。
同じ6個の組み合わせは、2,128回で一度も繰り返されていません。
これは驚くことではなく、609万通りある中から2,128回引いただけなので、当然といえば当然です。誕生日問題で計算すると、重複が起きる期待値は0.37組。まだ起きていなくても不思議はありません。
ただ、この数字は別のことを教えてくれます。
609万通りのうち、27年かけて使われたのは2,128通りだけです。全体の0.035%。残りの99.96%は、一度も当せん番号になっていません。
過去の当せん番号を分析するというのは、0.035%を見て残りを推し量ろうとしていることになります。私はここで、出目表を見るのをやめました。
もっとも、0.035%しか見ていないから分析が無意味だとまでは思いません。
当せん番号の側からは何も出ませんでしたが、同じ2,128回から口数の側を見たときには、はっきりした傾向が出ました。見る場所を変えただけで、同じデータから結果が出たわけです。
まとめ|ロト6に法則はあるのか
検定して分かったことをまとめます。
引っ張り、スライド、直近の勢い。3つとも理論値どおりで、差はありませんでした。
合計値が100〜170に77%集まるのは事実です。ただ乱数でも78%集まります。抽せんの癖ではなく、組み合わせの数がそうなっているだけでした。
そして27年かけて使われた組み合わせは、609万通りのうち2,128通り。全体の0.035%です。
当せん番号の側に法則は見つかりませんでした。ただ人の選び方の側には、はっきりした法則があります。誰もが同じような形を書くので、そこに人が集まる。癖ごとに点数をつけた記事に、その中身を書いています。







